こんにちは。
カラオケボーカルトレーナーのYUKINOです。
最近はすっかり涼しくなり、秋めいてきましたね。
今回は、発声と発音はとても密接な関係ということをお伝えしていきたいなと思います。
母音と子音とは?
日本語や英語を勉強すると必ず出てくるのが、母音と子音です。
母音とは、a・i・u・e・o (あいうえお) のことです。
子音とは、例えばカ行の場合
ka・ki・ku・ke・ko (かきくけこ) の K の部分を子音と言います。
日本語は、子音+母音で発音が成り立っているのです。
一方、英語の場合は、日本語の母音よりもさらに複数の母音が存在するため、日本語よりも英語の発音の方が複雑で難しいと言われています。
今回は、この母音と子音が歌うときにどのように影響してくるのか?を細かくみていきましょう。発声に悩みを持つ人も必見です。
発声に影響する母音と口の形
皆さん、発声練習をしたことがある人はわかると思いますが、ア~とかオ~とか母音で発声練習をしますよね。
実は、母音が何かによって声の出しやすさなどが変わるのです。
アの場合→大体の人は、アは出しやすいはずです。母音には開く母音と閉じる母音とあるのですが、アは開く母音です。
実際にあいうえおを声に出してみてください。
アはとても強くて、声が前に出ているような感覚がある母音です。
アは出しやすいので、地声が強い人は、きつく喉を締めつけてがなり声になりやすいので、注意が必要です。
逆に、地声が弱い人(声が抜けてしまう、裏声気味の人)の場合は、アでしっかり声を出すことで地声を鍛えることができます。
また、声がこもりやすい人や声が平べったい人はアを出すときに口が横に開いていないかチェックしてください。
横に開くと喉も締まりやすくなるので、縦に開くように意識すると、深みのある声が出るので、アを出すときに口を縦に開くようにしてみましょう。
イの発声はどうでしょうか?
イは口が横に開きますよね。アと比べると、声が前に出にくい感覚がしませんか?
イは閉じる母音です。そのため、大体の人が出しにくさを感じます。ただ、個人差があるので、人によっては開く母音が苦手な人や、閉じる母音が苦手な人など変わってきます。
その差は何なのか?単純に口の中の構造の違いによるもの、例えば舌が長い短い、などで変わります。または、口の開け方が間違っていると本来の発音ができなかったり邪魔をしてしまうことも考えられます。
イは、口が横に開くので、アに比べると細く声が出るような感覚もあると思います。
歌っていてこんなことありませんか?
一番高い部分が、キ だったとき
例えば、ドリカムの嬉しい楽しい大好き
このサビは、だいすき の キ ですよね。
母音がイで、子音がKです。
実はとても難しい発音なのです。これが、カ だったら出しやすいかもしれません。
それはなぜか?
まず、高い音を出すときに、イを出すと、ただでさえ細く横に広がる発音なので、高くなることでより細くなり、声がひっくり返る現象が起こりやすいのです。
しかも、子音のKもとても影響します。
Kという子音は、かきくけこ と発声してみるとわかると思いますが、子音が強く出ている感覚がしませんか?
Kはとても強い子音です。なので、強く出てしまうため、そこにイが加わるとより強い発音になります。
同じ母音でも、Nの子音でイだったら、ニ ですが、
ニ と キ ではやはり感覚が違うのです。
Nは柔らかい発音になります。このように母音と子音が何なのかにより、歌うときに声の出しやすさが変わってきます。
では、ウを見ていきます。
ウもイと同じく閉じる母音です。口の形は唇を突き出すような形ですぼめますよね。ウの場合は、イと同様にこもりやすい特徴がありますが、裏声が出にくい人や高音を出したい人はおすすめです。
ハ行のフ で、フ~~ と裏声を出してみてください。
ハ行のハ で、ハ~~ と出すよりも出しやすく感じませんか?
これは子音が影響しています。
ハ の子音のHは息が吐きやすく、声が抜けやすい特徴があります。
ため息を吐くと、ハ~~ ですよね。
息だけでハ~と吐くのと、フ~と吐くのは息の強さが変わります。
フ~~の方が強く吐けるのがわかります。
フ~~を出すのは、リコーダーを吹くイメージです。
母音が開く母音のアよりも、閉じる母音のウの方が、息が強く吐けるので裏声が出やすくなるのです。
ウも、イと同じく口の形が狭くなるため、強く出しすぎるとひっくり返る可能性があります。
続いて、エをみていきます。
エは、開く母音です。アと同じくエも比較的出しやすい母音です。
ただ、エも口の形をあまり横に開きすぎると、はっきりと聞こえずイとエの中間のような発音になってしまいます。
日本人は外国人よりも口の中が狭かったり、発音もあまり口を開かずに発音できてしまうので歌うときもあまり口が開いていない人も多いのです。
ですが、深みのある声で歌いたい、高い声を出したいなど歌が上手くなりたい人は母音と子音の特性を理解してしっかり発音することが良いでしょう。
では、最後にオです。
オ は、閉じる母音です。
オも、口がウと同じように口を少しすぼめてウよりもさらに縦に開きます。
オを出すと、アに比べると声が深くなる(声が太くなる)ような感覚がありませんか?
あいうえおの中で、最も口を縦に開く母音なので、声に厚みができます。アもオのように口を縦に開くと深い発声になるのです。
ただ、あまり口をすぼめすぎてしまうと、こもりやすくなるので注意しましょう。
オは、他の母音よりも響くため、低音を出す際に綺麗に出しやすいです。
このように、母音と子音は歌にとても関わってくるのです。
発声練習する際は、自分が何の母音が得意で、苦手なのか?
また何の子音が出しやすく、出しにくい子音は何なのか?
これらを知るだけでぐんと上達への近道となるでしょう。
とはいえ、そんなのわかんないよという人も多いです。
ボイストレーナーのレッスンを受けてみてください。自分では気づかない口の形や、発音するときの癖などもわかると思います。
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