こんにちは。
カラオケボーカルトレーナーのYUKINOです。
今日から4月ですね。
桜もきれいです。
4月から新しい生活の方も多いかと思いますが、この季節、飲み会などの集まりも多いのではないでしょうか?
前回、
お伝えしましたが、今回も声と年齢の関係の話の続きを書きます。
年齢を重ねると、気になるのが様々な声の不調や、喉の違和感などが出てきます。
個人差はありますが、歌うことが好きな方もそうではない方も、歌を歌わなくても、話すときには声を使うわけです。
最初に言いますと、ボイストレーニングは何歳から始めても、遅くありません!!
60代からのボイストレーニングと題してボイストレーニングをすることのメリットなどをお伝えしていきます。
ボイストレーニングの目的と効果とは?
まず、一般的にボイストレーニングというと、歌が上手くなりたい人が声を出して正しい音と正しい発声の方法を学んで、歌うときに声が出せるようにするものです。
魅力的な歌を歌うためには、苦しくない発声が必要です。
そのため、自由に声帯を使えるように、声帯周りの筋肉を鍛えるのです。
声を高く出したり、低く出したり、声を伸ばしたり、切ったりと、しなやかな動きをするためには、様々な動きに耐えられるように、筋肉を柔軟にします。
例えば、フィギュアスケートで優雅な演技をするために、筋力トレーニングなど地道な身体の土台のトレーニングが必要なのと同じです。
身体の軸がしっかりしていなければ、回転できないですよね。
ちなみに私は、スケートが苦手です。球技は好きなのですが、スケートはどうも上手く滑れません。体幹が最も重要なスポーツだと思います。
ということで、歌うことも同じように筋肉を鍛えることが必要なので、ボイストレーニングが声のメンテナンスとして行われます。
しかし、このボイストレーニングは、歌が上手くなりたいという思いではなく、ほかの目的で行う人もいます。
1 声の不調を治すため
年齢を重ねて、前よりも声がガラガラするとか、痰がからむなど話し声や喉が気になる人は、ボイストレーニングをすることで改善されます。
歌う声だけではなく、話し声も整えることができます。
声をよく使う人は、声帯を酷使して疲労しています。そんな人はボイストレーニングで声のメンテナンスをして声帯の状態をよくしていきます。
また、逆に声をあまり出さない人、例えば定年退職後、以前より話すことが少なくなり、声が出にくくなったという人は、ボイストレーニングをすることで、声帯を使い、声が安定するようにトレーニングするのです。
2 発音矯正のため
前に、私が担当していた生徒さんは声優さんを目指していて、発音を直すためのボイストレーニングを行いました。声優さんを目指す生徒さんが意外と多くて、今までにプロの人も含めて数人担当しました。
アナウンサーを目指す人も、アナウンススクールで発音や早口言葉のレッスンをすると思います。
正しく、伝えるためには、正しく聞き取りやすい発音や発声が必須だからです。
俳優さんや声優さんなど、人に何かを伝える仕事を目指している人や、現在仕事に就いている人は定期的にボイストレーニングを行うことをおすすめします。
ボイストレーニングの効果とは?
ボイストレーニングは、以下のような効果があります。
・正しい発声が身につく
・苦しくなく声を出す=歌うことができる
・音域が上がる
・声量が上がる
・音痴が直る
・正しい発音が身につく
・滑舌が良くなる
・表情が明るくなる
などなど。たくさんあります。
では、60代の方のボイストレーニングではどんな効果があるのでしょう。
60代からのボイストレーニングの効果とは?
60代というと、定年を過ぎて、仕事の働き方が変わったり、退職する人もいるでしょう。歌うことが好きな人なら、友人や仲間とカラオケで歌ったり楽しめますよね。
ただ、皆が歌うことが好きな人ばかりではありません。
歌うことが苦痛な人もいるので、昔は付き合いでカラオケに行っていたけど、今はめっきり歌わなくなったという人も結構多いものです。
そうなると、日常で話すことはあってもあまり大きな声を出すことはないので、声は出しにくくなったりと変化していきます。
今の60代の方はみなさん、歩いたり走ったり健康を意識されている人が多く、見た目もかなり若いです。
見た目を気にすることはあっても、声までは意外と気にしないですよね。
ただ、その変化に気づくのは久々にカラオケに行って歌うときなんです。
あれ?なんか声が出にくいなぁ・・・
昔はもっと高い声出ていたんだけどな・・・
など声の変化を感じる人が多いです。
60代からボイストレーニングを行うと、どんな効果があるのかみていきましょう。
1 声がしっかり出るようになる
声帯の筋肉は何歳からでも鍛えられると冒頭で言いましたように、声を出すことは何歳からでもできます。
実は人の体の中で、声帯が最も老化が遅いと言われているのです。
2 舌の動きをよくすることで、誤嚥性肺炎の予防
誤嚥性肺炎とは、食べ物や飲み物を飲み込む際に誤って食道ではなく、気管に入り、肺に入ることで炎症を起こす症状です。若い人でも、早く飲み込んだ時に、間違って気管に食べ物が入り、せき込むことがありますよね。
若い人なら、せき込んで出すことができますが、高齢になると咀嚼して飲み込む機能(嚥下えんげ)が弱くなります。
そのため、肺に入ってしまい、炎症が起きてしまうのです。
飲み込むときは、気管は蓋が閉じるように閉まり、食道が開いて、食べたものが通過します。息を吸うときは食道は閉じて、気管へ入り、肺へと送られます。
このタイミングがずれてしまうと誤って気管に食べ物が入ってしまうのです。
私は、70代の生徒さんのレッスンを担当してから、高齢者の身体や声の仕組みが気になり、介護の勉強をしました。初任者研修という資格も取得しました。
(いずれは、より声のスペシャリストになるために、言語聴覚士の勉強をしたいと思っています。)
その時に学んだのですが、誤嚥性肺炎を予防するには、しっかり噛むことも必要ですが、口腔体操というものでしっかりと口や舌などを動かすことが必要なんです。
パタカラ体操というものがあります。音楽に合わせて、パ・タ・カ・ラを発声するのです。すべて、舌を使い口も動きます。このようにすることで、誤嚥性肺炎を予防するのです。
運動をする前にストレッチをするような感じですね。
これは、あくまでも老人ホームで食事前に行われる体操ですが、舌を動かすというのはとても大事だと実感しました。
とはいえ、60代の方々はまだまだ若い方が多く、そんな体操は必要ないと思いますが、ボイストレーニングを日ごろから行うと、70代80代になってからも健康でいられると思います。
いつまでも健康でいるためには、足腰を鍛えて適度に歩くことも大事ですよね。
でも、もう一つ大事なのが声なんじゃないかなと私は強く思うのです。
3 表情筋が鍛えられる
特に女性はいつまでも綺麗でいたいと見た目を気にしますよね。ボイストレーニングをすると、口周りを動かすので自然と口角が上がったり、表情筋が鍛えられて顔周りがすっきりします。
たるみやしわは加齢とともに増えていきますが、これらもボイストレーニングで解消できるのです。
若い人でも小顔になりたい!顔痩せしたいという人にもおすすめの、あいうべ体操というものがあります。
大きく口を あ・い・う・
と声を出して、(声を出さなくても口の形を作るだけでも良いです)
最後に、舌をべ~っと出します。
ほうれい線予防などにも効果が期待できるようです。
このように、ボイストレーニングは歌の上達以外にも、健康や美容にも効果があるのです。
ちなみに、腹式呼吸も血のめぐりが良くなるという効果もあるので、健康に最適なんです。
60代からでも遅くありません。歌が好きな人も好きではない人も、声を出すことでいつまでも健康的な生活をしませんか?
Soulfulカラオケ教室では60代以上の方のレッスンも行っています。
体験レッスンは お問い合わせからどうぞ